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与信管理の心得

与信管理部門の管理職、担当者(審査マン)の方々に

個別案件の審議は仕事の半分

与信管理は内部統制上の重要テーマの一つとなっており、審査マンの業務領域は個別案件の審議だけでは終わりません。より経営者的な見地に立ち、全社、全グループの与信リスクをコントロールしていくことにも広がってきているといえます。
審査マンは、これまで貸倒れ(「焦付き」ともいいます)が起こらなくて当たり前、起こったら減点されるといった減点主義的な評価が行われていたことも多いように思います。
「危ないと言われたから取引を中止したのに倒産しない」という営業コストのロス、「大丈夫だと言われた企業が突然つぶれたりする」といった判断のミスに対する批判が常にあり、評価が必ずしも正当にされてきたとは思えません。
しかし、内部統制時代に入り、与信管理の役割は大きくなってきています。審査マンは、外部評価、アウトソースを効果的に活用しながら、案件の選別を効率的に行い、審査マン自身は問題案件に積極的に関与し、情報収集、取引条件の変更、担保取得、積極的な回収でリスクをミニマイズすることで、与信管理の強化と効率化が両立する仕組みを構築していくべきでしょう。
それによって、企業の競争力向上を促すことになり、審査マンの役割の重要性が社内的にも、社会的にも認められることとなるのです。リスクモンスターはそのお手伝いを行っていきたいと考えています。

審査マンはセールスマンシップを持て

営業部門は、常に顧客や市場と対面しています。あえて耳障りなことを書きますが、審査マンは、机にしがみついて個別案件の書類作成に夢中になるあまり、営業部門のことを忘れてはいないでしょうか。
審査マンの顧客とは、与信管理を必要とする営業部門やグループ会社です。
セールスをする際は、市場調査と販売予測から始まります。同じように審査マンは個々の取引先を分析する前に、まず自社の現状を十分に認識しておかなければなりません。また自社の社風を知り、事務システムを知り、社内の規則を知らなければなりませんし、決算書をよく見て自社の状況をとらえなくてはなりません。 そして、担当する各営業部門についての取引先の実態を見て、どこに問題点があるのかを把握しておく必要があります。つまり、取引先の信用力・限度額など債権分布の状況とその特徴について調べた上で、事故防止の対策をどう講じるかを常に考えなければならないという事です。
顧客志向といっても営業部門やグループ会社に迎合することではありません。
営業担当者の信頼を得て、「あの人だったら何とかしてくれる」とリスクを軽減するための相談に押しかけてくるようでありたいものです。良いサービスは、良い牽制機能となります。営業部門のための問題解決と意思決定に協力する審査マンを目指すべきです。

事故防止につながる積極的な問題提起を

審査マンの重要な職能の一つは、事故防止です。事故は、起きてから再発防止策を立てるよりも、起きる前に予防した方が何倍もコストが安いということを認識し積極的に取り組まねばなりません。
予防の具体策は問題を提起することです。
それでは問題提起はどうすれば可能となるのでしょうか。それは事例を知ることです。特に過去の事故事例からは多くのことが読み取れます。事故の記憶やその記録が、審査マンにとって問題提起の資源となります。事例を分析してマスターしそれを問題提起につなげることができれば、事故防止に貢献できるのです。
審査マンが不安を恐れるあまり、営業活動に危険を許さずに厳しい条件を並べすぎると営業活動は停止するか、あるいは危険はないものとしてごまかされるか、無謀に突進するかしかなくなります。問題提起は営業部門の積極的な情報収集や、リスクヘッジなどの行動を引き起こすようでなければなりません。
また、さまざまな場合を十分想定した上で、リスクに対応するための問題提訴をしなければなりません。審査マンにとって重要なのは予測が当たったか当たらなかったかというよりも、その状況下でどのように問題提起を行い、それが的確であったかどうかです。

計画的で秩序があり、理論に裏付けられた分析をせよ

企業は生きものです。生きものである限りは常に変化します。変化するものであるから種々の問題が生まれます。 問題をはっきつかむには、必ず現状を明らかにしなければなりません。現状をつかむには、その主体を種々の要素に分解してみることです。
仕入先・販売先の相互関係や、現存する問題の要因と結果を分析して追跡します。それらの分析は計画的で秩序があり理論に裏付けられたものでなければなりません。思いつきや衝動的な判断ではなく、実証を積み重ねたマニュアル作りが必要です。判断に苦しんで悩むことはよいことですが、それが長すぎては困ることになります。

専門職を目指せ

審査マンは、求められる知識や技能の幅が広く深いため、業務に習熟するにつれて専門職を目指すことになります。
業務を通じて、経理・会計・税務などの知識、財務分析に関する技能、業界に関する知識、倒産・担保などの法制度に関する知識、マネジメントシステムや経営に関する知識や技能が身につきます。
また取引先支援の一環でM&Aの検討があった場合、デューデリジェンス(資産の適正評価手続)などについては、取引先の財務内容などについてよく知っており、周辺分野の知識がある審査マンにその役割が回ってくることも多くあります。したがって、身につく分野は非常に広くなります。
そのためには、不断の努力によって日ごろの業務で求められる知識や能力以上のものを身に付け、業務の準備をしておかねばなりません。

自己の経験を整理して後進に伝える

昨今の経済の変化は急激であり、過去の知恵は現在の役に立たないのだと言う人がいるかもしれません。しかし生きものには歴史があり、その歴史を踏まえなければ、実態はわからなくなることがあります。
審査マンは生きている企業の分析・判断に取り組んでいます。したがって、その企業の成長や衰退の経過をよく整理して後進に伝えるのが、審査マンの重要な使命です。それが企業の財産となり、次代の審査マンが問題提起する際に、最も貴重な資料となるのです。

経営者の方々に

リスクに向き合う

中小企業はリスクを取ってなんぼであって、「コストをかけて管理しても意味が無い」といわれることがありますが、それは大きな間違いです。財務体力のない企業だからこそ、不必要なリスクを取ってはいけないのです。大企業なら取れるリスクも中小企業では会社の倒産につながることがあります。経営者にとって、リスクはテイクするものではなく、マネージするものなのだという観点が重要です。
未来は常に不安定であり、企業は常に不安定な未来に賭けるのです。そこには絶えずリスクが存在します。そのリスクをいかに軽減するか、いかに回避するかが問題です。リスクを恐れては一歩も進めません。企業はリスクをよく分析し、その起こるべき問題点を検討し、変化に対応できる体力と体制を作って、未来に挑戦しつづけなければなりません。
リスクを軽減するためには自社だけで考えず、アウトソースを積極的に活用し、管理することも検討すべきです。目を背けずに自社の抱えるリスクと正面から向き合い、それを最小限にしてこそ、本来の前向きな業務に専念できるのです。

内部統制対策としての与信管理

大企業だけでなく、中小企業も、取引先や金融機関、顧客などの利害関係者が多数存在し、不祥事がなく法令順守を行い、さらに業務の効率を向上させるような会社の健全性が強く求められています。新規に契約相手として選定されるときや、取引の増額が検討されるときにも、その健全性は必須の条件となります。ベンチャーといえども、投資家が投資対象として適正かどうかを判断する際、今後は内部統制の整備の程度が重要な判断材料となってくるでしょう。
したがって、社会に存在し、経済活動をしている限り、その健全性が必ず求められるのですから、中小企業においても、大会社に準じた内部統制システムを確立していく必要があります。
確かに会社法や金融商品取引法は、中小企業について、内部統制を義務付ける内容の明文規定はありません。しかし、取締役は善管注意義務が課せられており、会社が抱えるリスクを認識し、そのリスクに応じて当然実装されるべきレベルの内部統制システムは必要となります。
最初から完全なものを整備する必要はありませんが、手近なところから着手し、マネジメントの仕組みを構築して従業員の意識付けを行っていくべきです。与信管理は、内部統制システムの中で重要な位置を占めており、商権強化と貸倒れ回避、不正検知など最も効果が出やすいものといえ、ここを起点として広げていく戦略が有効であると考えられます。

情報開示によるリスクに対する理解の共有

不祥事等のリスクを回避して業務を健全化するため、あるいは売掛債権の資産の健全性や貸倒引当金の正当性について信頼を得るために、与信管理体制の構築はますます重要な部分を占めつつあります。信用リスクの評価、統制、モニタリングの状況について従業員や金融機関、重要取引先などのステークホルダーに説明し、共有することが重要です。
そしてそこには、リスクに関する理解レベルを向上させ、リスクに対する対処法をともに考えるというプロセスが含まれます。
これにより、会社内外のステークホルダーのリスクに対する理解(リスク認知)を正確にし、誤解や理解不足のためにリスクが表面化または助長されることを防止することができ、ステークホルダーに被害を及ぼす可能性がある場合には、それを防止または低減することが可能となります
外部から入手できる企業の情報は少なくなる一方です。それゆえに情報開示を積極的に行い、取引先や社会からの信用を得ることが成長への切符となっているのです。

現場の営業担当者(営業マン)の方々に

販売から集金までの販売管理のしくみをつくりましょう

「代金回収できない場合、また来月に支払ってもらえればいいですと妥協することがある」「取引先に嫌われたくないと気をつかって決算書等の資料提出を要求できないことがある」という声を多く聞きます。しかし「代金回収までが販売である」ことを肝に銘じていれば、変な妥協も気づかいも一切不要であることが分かるはずです。
また、「お客様は神様」であまり強くは出られないということを良く言われますが、「お金を払わない人はそもそもお客様ではない」のだから、必要な場合は事情を説明して情報開示を要求し、堂々と代金回収をして、嫌がられたら、もっと良質の取引先と出会えるように努力した方が良いでしょう。
旧商法では1年間の経営成績の報告をまとめることを義務付けており、それを「営業報告書」(会社法では「事業報告書」)といいました。まさに営業とは経営のことであり、売るだけでは経営は成り立ちません。営業マンを自認する人は、社内の仕組みにも気を配りながら(社内営業)、取引先に相対することが重要なのです。
そして、販売から代金回収までの仕組みを営業部門が責任を持って作り上げることが強い会社を作っていくのです。

異常に気づく能力、現場の情報収集能力

営業活動と与信管理は、切っても切れない非常に密接な位置付けにあります。いわば車の両輪であり、その車軸が顧客である取引先企業です。与信管理は管理部門に任せ、営業部門の担当者は販売活動に専念すればいいというのは間違いです。
管理部門は、取引先のことを分析できても、それは第三者である営業マンまたは調査会社などの情報をもとにするしかなく、現場の状況は営業マンにしか分からないのです。与信管理の主役は営業マンといっても過言ではなく、営業マンの能力アップが会社の攻めだけではなく守りも強くするのです。
いつもと様子が違うな、ほかの取引先と違うな、など時系列での比較や同業他社との比較を行うことで、その会社の姿が浮き彫りになっていきます。そして、取引先の異常に気づいた時、にすぐに対処していくことが営業マンに与えられた役割でもあるのです。

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表紙:リスクはじきに目を覚ます ※画像をクリックすると書籍詳細をご覧頂けます。

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