りすもん与信管理講座「途上与信のポイント(第3回)~ルールの見直し」

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りすもん与信管理講座「途上与信のポイント(第3回)~ルールの見直し」

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りすもん与信管理講座
 「途上与信のポイント(第3回)~ルールの見直し」      
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既存取引先の途上与信の気になるポイントをご紹介してまいります。
全3回シリーズの最終回は、「ルールの見直し」です。

リスクモンスターのeラーニング講座「与信管理・債権回収の入門講座」と
「実践!与信管理・債権回収のノウハウ」の中から抜粋となります。


第3回 ルールの見直し

前回は継続取引先に対する定期見直しの方法についてのポイントをご紹介いたしました。
第3回目の今回は、ルールの見直しについてご紹介いたします。


【与信管理ルールの策定、見直し】

◆与信管理基準を作成する
 取引先全体の与信限度を見直したのち、与信管理基準を信用力に合わせて設定し、
 与信可否を初期判断できるルールを作成します。
 Aランクは5,000万円、Bランクは2,000万円・・・といったように目安を定め、超過
 している企業は重点的に管理するようにします。この際、もっとも高いランクでも
 自社の自己資本の10%を超えないように設定し、あとは倒産確率に合わせて金額を
 設定します。

 このようにしてあぶり出された重点管理先は、上位決裁者が承認する、情報を多く
 収集する、担保の交渉を行う、取引額を見直すなどの具体的対策を取るように
 ルール設定することで、リスクの低減が図れるようになります。

 なお、その際、取引先の分布と、社内の人員・コストを勘案して、バランスの取れた
 ルールを作成することが重要です。重点的に管理しようにも件数が多すぎると
 リスクの低減策を講じる時間が無くなってしまいます。

 また重点管理対象外となった先については、営業部門に決裁権限を付与し、業務
 効率化と営業の積極的展開を促すことも考えます。

◆与信管理規程を作成する
 管理基準に沿って与信管理規程を作成します(既に規程のある会社は見直しを
 行います)。規程は使いやすさとわかりやすさに配慮したものとします。
 以下の項目を盛り込むようにします。

 1)  与信管理の目的などの基本方針
 2)  与信管理上の諸概念の定義
 3)  与信限度の設定・管理方法
 4)  与信管理の運用に必要な実施細則
 5)  問題先の管理方法
 6)  事故先の管理方法
 7)  規程の見直しについて

◆与信管理運用マニュアルの作成
 与信管理規程を効果的に運用していくために、マニュアルを作成すると
 非常に役立ちます。
 マニュアルは実際の現場で起こる事象に対する対応手順を書いたものです。
 書籍に書いてある一般論だけではなく、自社の営業形態に合わせたものに
 していく必要がありますので、必ず営業部門の担当者にヒアリングしながら、
 作成していきます。
 また作成後、起こった経験・事故事例を踏まえて、改訂していくとよいで
 しょう。

◆規程・運用マニュアル・帳票の見直し
 規程の前提となる取引先の状況や人員の状況が変化しているのに、
 規程をそのままにしていると、運用しにくくなり、最終的には無視される
 危険性があります。

 規程は、運用されてはじめて生かされます。定期的に規程・マニュアル・
 帳票の見直しを行い、効果的に運用されるよう改善していきます。

 その際は、ポートフォリオ分析で自社の取引先全体の分析を行い、リスク
 の分布状況を踏まえて実施することも重要です。また事故の発生状況や
 与信限度超過件数なども考慮し、エラーが発生しにくいルールに変えて
 いくことが重要です。

 このプロセスがなければ、PDCAサイクルを回して継続的にレベルを
 上げていくことができません。必ず見直しを定期的に行うよう、規程を
 作り、実施しましょう。


[設問]〔  〕内に入る適切な用語を下記の1)~4)の中から選びなさい。

与信管理部門は、 営業部が〔   〕通りに取引を履行しているかどうかを
厳しい目で定期的にチェックする必要があります。
 
1)利益計画
2)仕切価格
3)決済条件
4)売上予算
 
(設問の解答は、「実践!与信管理・債権回収のノウハウ」をご利用いただき、
  ご確認お願いいたします。)


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