与信限度額を申請する際に重要なポイントについて(第4回)

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与信限度額を申請する際に重要なポイントについて(第4回)

 
               リスクモンスター株式会社 メルマガ事務局
 
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りすもん与信管理講座 「与信限度額を申請する際に重要なポイントについて(第4回)」      
 
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今月は4回にわたって、与信限度額を申請する際に重要なポイントをご説明します。
 
前回は与信限度額を遵守することの重要性についてご説明しました。
しかし、与信限度額は一度設定したら終わりという訳ではなく、定期的に見直しを行う
必要があります。それは、取引の量や取引先の信用力は常に変化しているからです。
 
リスクモンスターの「e-管理ファイル」では取引先の信用力が変化した時に、
電子メールでお知らせする機能(モニタリング機能)がございます。
 
<与信限度額見直しの時期>
与信限度額の見直しは、取引先の信用評価見直しのタイミングと合わせることが
合理的ですので、企業の決算情報が開示されるタイミング(決算期から4~6ヶ月後)
が最も情報の鮮度も高く、評価時期として適しています。
 
見直しの際には、単に決算書分析して変わったところがなかったら更新するということ
ではなく、取引先との取引について「一から検討し直す場」と捉え、取引先の信用評価
だけでなく、商流や契約内容が当初と変わっていないか、担保取得している物の確認・
再評価なども合わせて見直します。
 
これらの項目全体に対して見直しを図ることで、取引先の情報や取引自体の内容把握が
進みますので、これを繰り返せば与信管理のレベルを高めることにつながります。
 
<与信限度額の定期見直しのフロー>
(1)管理部門の通知
管理部門は、与信限度額の期限が到来する前(最低でも2か月以上前)に営業部門へ
連絡し、余裕をもって与信限度見直し作業を行えるように促します。契約内容や担保
価値の見直しも管理部門で行います。
 
(2)営業部門の申請
営業部門は、管理部門から通知を受け次第、取引を継続する取引先に関しては、決算
書の提出を依頼するなど、企業の信用力を分析するに足る情報を取得します。
 
情報がそろったら、与信限度申請書を起票して申請します。与信限度額は、同一金額を
申請するのではなく、直近の取引実態と今後一年間の取引予測を基に必要な額を算出
します。必要額以上に与信限度額を設定してしまうと、理由をよく確認することなく
与信金額を大きく増額させてしまい、異常事態に気が付けないリスクが生じます。
 
(3)申請内容の審議決裁
与信管理ルールに沿って管理部門の審議、決裁者の決裁を実施します。申請内容、
収集した情報を加味して
 
与信管理のリスクモンスターでは、2015年6月よりインターネット環境があれば、
どこでも利用ができるサービスとして「ワークフローサービス」のご提供を開始
しました。
 
過去の審議資料を簡単に確認し、ご登録いただいた企業情報から、簡単に申請書を起票
することができるものです。
 
一度ご登録いただくと次回からは企業情報入力が不要になるので、限度額の再設定や
過去取引先との新たな契約申請の際に重要になってくる管理手法、保全方法の検討に
注力することができるので、与信管理意識の向上にもつながります。
 
 
しかし、与信限度額は、年に1回見直せば十分ということではなく、リスクの高い先
や取引シェアが高い先など集中的に管理が必要である企業は年に2回見直しを行うなど
して、管理レベルを引き上げます。
 
そのほか、「信用不安情報の入手」や「取引の増加」などにより、与信限度額を変更する
必要が生じた場合は、与信限度の期限とは関係なく、見直しを実施します。
 
 
取引先を1社1社見直すのは大変なので、信用力に変化があった先のみの見直しにとどめ
効率化したいという声も良く聞かれます。弊社では、取引先の与信リスクの全体分析を行い、
与信リスクを定量化し、リスクの所在を可視化するサービス「取引先全体分析サービス」が
ございます。
 
「取引先全体分析サービス」では、リスクの所在の可視化に加えて、貴社の財務体力を基に、
取引先を「重点営業領域」から「大口シェア集中管理領域」まで5つの領域に分類して、
管理対象の選定、ルール化の提案までを行います。
 
7月から10月は、3月決算企業の情報が出てくるため、全体分析に最適な時期になります。
取引先全体の分析サービスをぜひご検討ください!
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