調査結果発表:第1回「オンライン社内会議における内職の実態」調査(リスモン調べ)~約4割が会議中に内職、会議の回数・時間と相関性~

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調査結果発表:第1回「オンライン社内会議における内職の実態」調査(リスモン調べ)~約4割が会議中に内職、会議の回数・時間と相関性~

リスクモンスター株式会社
データ工場

 多くの企業でリモートワークの浸透が進む中において、昨今は、社内会議についてもリモートワークに対応すべく、オンライン形式で実施されることが常識となっている。オンライン会議の特徴といえる会議参加者の手元が見えにくい環境では、会議中に会議に関係のない業務、いわゆる「内職」を行うことも可能な状況になっているといえる。そこで、リスクモンスターが独自に「オンライン社内会議における内職の実態調査」(2022年12月12日~12月14日実施)を行ったところ、業務でオンライン会議を利用する800人から回答が得られた。

 今回の調査によって、オンライン社内会議で「内職している」(回答率37.5%)は約4割を占めており、オフライン(対面)社内会議時(同14.6%)と大幅な差が生じていることが明らかとなった。オンライン会議の性質上、自身の手元やパソコン画面等が他者に見えないという環境下においては、「内職」の実施に繋がりやすくなっていることが明確となった。
 オンライン社内会議における内職実施傾向は、会議頻度や会議に費やす時間に左右される様子が顕著に表れており、「内職している」においては、会議回数「月5回以上」(同53.5%)や、総会議時間「月91分以上」(同42.0%)において、4割を超える結果となった。他方、会議回数「月1回」(同26.1%)や、総会議時間「月30分以下」(同20.64%)では、その半分程度の実施率となっており、会議回数が少ない、または、会議に費やす時間が少ない方が、会議に集中しやすい環境と推測される。
 内職する理由としては、「会議内容が自身の業務に関係ない」(同48.3%)や「会議時間が長い」(同46.3%)が半数近くを占め、また「発言する機会が少ない」(同39.3%)や「内職をしないと仕事が終わらない」(同33.0%)などの理由が3割以上占めているなど、会議との関わりの希薄さや、会議による業務への圧迫が理由として挙げられた。

 上記の調査結果からは、オンライン会議はオフライン会議に比べて内職しやすい環境にある中で、会議の回数や時間が過多であることや、会議への関わりが希薄であることが、内職実施を誘引している様子が表れているといえ、内職実施者としては、自身の労働時間を効率的に使う手段として、議題に関わりが少ない時間において会議内の内職を行っていると考えることができる。
 企業としては、非効率な会議に対しては常に見直しを行っていく姿勢が必要ではあるが、他方で会議の本来の目的である意思決定のための議論が疎かになることも避けなければならない。オンライン会議において、出席者全員が会議に集中し、短時間で有効な意思決定ができるようにするためには、開催者、出席者の双方が、会議の頻度や、議論・進行の仕方について建設的に話し合い、生産性を高めていく姿勢が必要だといえよう。

 

 

[Q1]あなたは、オンライン社内会議で内職をしていますか?

 オンライン会議中における内職の実施有無について調査を行ったところ、回答者の約4割の人が「内職している」(回答率37.5%)ことがわかった。
 男女別においては、男女ともに「内職している」が約4割となっているが、男性(同39.8%)の方が女性(同35.3%)より4.5ポイント高い結果となった。
 企業規模別では、企業規模が小さくなるにつれて「内職している」が高まる傾向にあり、零細企業においては、4割を超える結果となった。(図表A)
 オフラインでの会議における内職の実施有無を調査したところ、「内職している」(同14.6%)は15%に満たない状態にあり、オンライン会議での内職実施率の高さが際立っていることが明らかとなった。(図表B)

 

 

[Q2] 1か月間のオンライン社内会議の平均回数と総会議時間を教えてください。

 1か月のうちに参加するオンライン社内会議の回数とその総時間を調査し、内職の実施状況との相関性を集計したところ、会議回数が多いほど「内職している」が多い傾向にあることがわかった。「内職している」においては、1か月の会議回数が5回以上になると半数を超えることが明らかとなった。また、1回(同26.1%)と8回以上(同54.7%)を比較すると、約30ポイントの差があり、会議回数の多寡による内職実施率の差が目立つ結果となった。

 総会議時間に着目すると、「90分以下」においては「内職している」が2~3割であるのに対し、「91分以上」では、「内職している」(同42.0%)は4割を上回る結果となった。会議時間90分を境に10ポイント以上の差が生じていることから、総会議時間が内職実施率に影響しているといえよう。(図表C)

 

[Q3] あなたが内職を行う理由を教えてください。

 [Q2]にて、オンライン社内会議で内職をしている人に対して、内職を行う理由を聞いたところ、「会議の内容が自身の業務に関係ない」(回答率48.3%)が最も多く、次いで、「会議時間が長い」(同46.3%)となった。
 どのセグメントにおいても、内職を行う理由の上位傾向に大きな違いは見られないが、男女別では、男性において、「会議内容が自身の業務に関係ない」(同52.2%)が半数を超え最多となっているのに対して、女性では、「会議時間が長い」(同46.1%)が最多となっている。
 企業規模別では、「零細企業」や「中小企業」においては、「会議時間が長い」(各同52.9%、39.4%)が最多であるのに対して、「中堅企業」では「発言する機会が少ない」(同46.3%)、「大企業」では「会議内容が自身の業務に関係ない」(同52.0%)が最多となっており、企業規模によって内職を行う理由の傾向が異なる様子が表れている。
 また、役職別では、「役職なし」と「管理職(課長以上)」においては、全体と同様の傾向が表れているが、「主任・係長」では、「会議時間が長い」(同52.5%)が半数を超え最多となっており、役職毎の会議への関わり方の差が表れている様子がうかがえる。(図表D)

 

■リスモン調べ動画

今回発表の「オンライン社内会議における内職の実態」調査動画を作成しました。2人のコメンテーターの掛け合いによる解説をお楽しみいただけます。

掲載サイトよりご覧ください! https://youtu.be/WHpJvszo4IE

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