審査部門の予算策定術(3)~年間計画の策定と目標設定について~

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審査部門の予算策定術(3)~年間計画の策定と目標設定について~

リスクモンスター株式会社 メルマガ事務局

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  審査部門の予算策定術(3)~年間計画の策定と目標設定について~

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 会社経営において、投資はできるだけ効果を考えて行い、経費は最小限に

抑えることが重要課題です。審査部門においてもこれは同様です。

 どれだけのコストをかけるのか、経営上の決定事項ですが、少しでも審査部門

の考えや、ビジネスの成長につなげるために審査部としてやるべきことを経営者側

に明確に伝えることで、その意思決定に関与または影響を与える道を探るべきです。

コスト削減するだけがよいことではないのは自明です。

 1月~2月にかけて全8回に渡り、自社の与信リスクの現状を示しながら、

審査部門として機能を果たすために必要な予算をどう獲得するか、あるいは

どう使っていくかを一緒に考えたいと思います。今回は、年間計画の策定方法

について解説いたします。

2.年間計画を立てましょう

 現状把握ができたら次に年間計画を立てます。現状発生している、または

今後発生する自社ビジネスにおける与信リスクの対処策を経営陣に提案して

いくつもりで策定しましょう。

 1年間の仕事を始めようという期初に真剣に計画を考え、必要に応じ修正

しながらその解決策を提案し続けるという積極的な姿勢を打ち出すことが、

審査部門の存在意義を高めることは間違いありません。

(1) 目標を設定しましょう

 自社の現状と事業戦略をよく理解したうえで、審査部門の組織目標(ゴール)を

立てます。組織目標は、抽象的なものではなく、何を達成するのか、何を生み出すのか

といった結果や成果物がきちんと特定できるものが望ましいでしょう。

項目としては

① 引当金の10%減少

② D~F格先の基本契約未締結率10%減少

③ ビジネス実務与信管理検定合格率30%

④ 与信管理マニュアルの改訂

などといったように3~4つ程度の柱を作るようにします。

(2) 取引先の管理手法を決めましょう

 目標が設定できたら、その目標を達成するために与信リスクを具体的に減らしていく

手だてを考えることとなります。

 全ての取引先に同じ管理手法を取ることは現実的ではありません。優先順位をつけ、

リスクが高く集中管理すべき先を選別する必要があります。その線引きは、財務体力

(自己資本が既存するリスク)と取引シェア(撤退不可能となるリスク)を勘案して

格付ごとに目安のラインを設定することで行います(【図表3】)。

【図表3】取引先管理の目安となるライン設定

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 一方、自社独自のロジックで格付ごとに目安のライン算出するのは難しい、という声も

よく耳にします。実際に、客観性をもって与信限度額を設定できている企業様は少ないの

ではないでしょうか。RM与信限度額は、貴社の代わりに、リスクモンスターが「適正な

与信限度額」を算出しご提供するサービスです。

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 貴社自身の経営内容と取引先の信用力の両方を分析することで、貴社にとって安全な

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1.長年実際に商取引を行ってきた総合商社の与信ノウハウを生かした指標。

2.自社と相手先の両方を考慮した指標

3.適正な与信金額を把握することで、どこまでリスク対策を施すかを検討できます

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[1]貴社の財務体力に応じた格付毎の「基本許容金額」

 多額の焦付きにより容易に回復できない致命傷を負うと自社経営に大きな影響を

及ぼします。リスクモンスターでは、貴社から決算書をご提供いただき(決算書の

抜粋データでも可)、それをもとに資本力や資金の回転特性から財務体力を測定し、

格付ごとにリスクに挑戦できる与信限度額の上限を設定します。

[2]取引先における貴社の取引シェアを考慮した「売込限度金額」

 取引先に占める取引シェアが高くなると、その取引先に資金不足などの問題が

生じた場合に、取引先から支払猶予を要請されて与信額が増加したり、取引を中止

しようとしても撤退も容易でなかったりと、せっかく情報収集を行っても対策が

取れなくなる危険性があります。取引先の格付や規模に応じて貴社にとって与信可能な

取引シェアを算定し、与信限度額を調整します。取引シェアが高率な場合は

「集中管理対象先」としてアラームを表示します。

[3]貴社の決裁権限に応じた「決裁限度金額」

 財務体力や取引シェアに余裕があっても、社内ルールを逸脱した与信限度の目安を

提示すると、与信を行う現場部署、担当者が混乱します。リスクモンスターでは、貴社

とご相談のうえ、社内ルールに合わせた与信限度額を提供します。

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