【2026年版】与信管理とは?“しているつもり”企業が危ない理由と貸倒れを最小化する体制構築のポイント
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2026年1月、リスクモンスター株式会社が発表した「第12回 企業の取引リスクに対する意識調査」によると、業況判断DIは▲1.1ポイントとマイナスへ転落。さらに、約6割の企業が「今後、倒産数は増加する」と予測しています。
「うちは昔からの付き合いだから大丈夫」
「ベテランが見ているから問題ない」
こうした判断が通用しにくい局面が訪れています。
不透明な経済環境において、企業に求められるのは経験ではなく、再現性のある体制です。
1. 与信管理ルールの「運用」が貸倒れリスクを左右する
不況期における与信管理の本質は、特別な分析手法ではありません。
明確なルールを定め、それを継続的に運用できているかどうかです。
同調査では、
• 与信管理ルールを「運用している」企業の貸倒れ発生率:20.9%
• ルールがあっても「運用していない」企業:39.4%
という結果が示されています。
体制の有無と運用の徹底度が、キャッシュフローに直結する時代です。

2. 属人化が招く与信管理の失敗
なぜ、多くの企業で体制が機能不全に陥るのでしょうか。
調査データからは、以下の2つの深刻な課題が浮かび上がります。
回収能力の格差
回収遅延が発生した場合、RM会員企業の約7割が「全額回収できた」と回答する一方、非会員企業の約6割は「ほとんど回収できていない」としています。

情報収集の限界
与信管理の課題として最も多いのが「取引先情報の収集(32.9%)」です。
手動での確認作業では、企業信用情報の変化をリアルタイムで追うことは困難です。
倒産は突発的に見えても、多くの場合は前兆があります。
問題は、その兆候を捉えられる体制があるかどうかです。
手動での確認作業では、企業信用情報の変化をリアルタイムで追うことは困難です。
倒産は突発的に見えても、多くの場合は前兆があります。
問題は、その兆候を捉えられる体制があるかどうかです。

3. 2026年型 与信管理体制を支える3つの柱
2026年の厳しい環境下で機能する体制を構築するために、以下の3つの要素を組み合わせた運用を推奨します。

① 客観的な「格付」による判断の標準化
「RM格付」は、倒産企業の90%以上を下位格付で事前に捕捉しています。
主観的な判断から脱却し、データに基づいた意思決定を行うことで、営業部門との摩擦も最小限に抑えられます。
② 継続的モニタリング体制の構築
約30の情報機関から日々情報を収集し、格付や企業情報の変化をアラート通知。
「一度審査して終わり」ではなく、継続監視型の管理体制が求められます。
③ 全社的なリスク管理意識の醸成
調査では「営業担当者の教育(14.8%)」や「担当者の育成(7.6%)」も課題として挙げられています。
与信管理は審査部門だけの業務ではありません。
営業部門を含めた全社的なリスク感度向上が、結果として効率的な運用につながります。
4. リスク管理はコストではなく「持続可能性への投資」
貸倒れは一度発生すると、利益だけでなく信用や成長機会にも影響を及ぼします。
平時に体制を整えることは、有事の損失最小化につながります。
属人化された慣習から脱却し、データ・仕組み・教育を組み合わせた“組織で守る体制”への移行が、これからの経営に求められています。
平時に体制を整えることは、有事の損失最小化につながります。
属人化された慣習から脱却し、データ・仕組み・教育を組み合わせた“組織で守る体制”への移行が、これからの経営に求められています。
まずは自社の与信管理体制を確認する
与信管理に必要なプロセスやセルフチェックリスト付き「与信管理体制スタートアップガイド」も無料で公開しています。
不況局面では、守りの強さが企業の持続性を決めます。
自社の体制を見直す第一歩として、活用してみてはいかがでしょうか。
不況局面では、守りの強さが企業の持続性を決めます。
自社の体制を見直す第一歩として、活用してみてはいかがでしょうか。
「第12回 企業の取引リスクに対する意識調査」はこちらから:
▶調査結果を確認する
よくある質問(Q&A)|与信管理体制の構築に関する疑問
Q1. 与信管理体制とは具体的に何を指しますか?
与信管理体制とは、「取引開始前の審査」「取引中の継続監視」「回収対応」「ルール運用」「教育」までを含む、企業全体での信用リスク管理の仕組みを指します。
単なる与信審査ではなく、判断基準の明確化と継続的モニタリングを含めた組織的運用体制が重要です。
Q2. 与信管理ルールを作るだけでは不十分なのですか?
はい。不十分です。
調査結果では、ルールを「運用している」企業と「運用していない」企業で貸倒れ発生率に約2倍の差が出ています。
重要なのは、
・判断基準が明文化されていること
・定期的な見直しが行われていること
・担当者任せになっていないこと
つまり、ルールの存在ではなく運用の徹底が鍵です。
Q3. 与信管理が属人化すると何が問題になりますか?
属人化すると、
・判断基準が曖昧になる
・担当者不在時に機能停止する
・営業との対立が感情論になる
・情報更新が遅れる
結果として、倒産兆候の見落としや回収遅延の拡大につながります。
不況期ほど、勘ではなくデータに基づく判断が求められます。
Q4. 不況時に与信管理を強化すべき理由は何ですか?
景況感が悪化すると、資金繰りの悪化企業が増え、倒産リスクも上昇します。
売上拡大を目指す局面では攻めが重要ですが、不況局面では守りの強さが企業存続を左右します。
貸倒れは単なる損失ではなく、キャッシュフロー悪化・投資余力減少・信用低下を招きます。
与信管理体制の強化は「コスト」ではなく、持続可能性への投資といえます。
Q5. 中小企業でも与信管理体制を構築できますか?
可能です。
近年は、外部格付サービスやモニタリングツールを活用することで、大企業並みの情報収集・監視体制を比較的低コストで導入できます。
重要なのは、完璧を目指すことではなく、「見える化」→「標準化」→「継続運用」の3ステップを踏むことです。
Q6. 与信管理体制を見直すタイミングはいつが適切ですか?
以下のような状況があれば、見直しのサインです。
・貸倒れや回収遅延が増えている
・営業判断と審査判断が対立している
・担当者依存が強い
・情報収集が手動中心
・景況感の悪化が予測されている
不況が顕在化してからでは遅い場合があります。平時こそ体制構築の好機です。
・貸倒れや回収遅延が増えている
・営業判断と審査判断が対立している
・担当者依存が強い
・情報収集が手動中心
・景況感の悪化が予測されている
不況が顕在化してからでは遅い場合があります。平時こそ体制構築の好機です。
与信管理体制の見直しをご検討中の方へ
ここまでお読みいただいた方は、すでにリスク管理の重要性を強く感じているのではないでしょうか。
・何から整備すればよいか分からない
・IPO準備に耐えられる体制を作りたい
・属人化を解消したい
こうした課題がある場合は、一度、貴社の状況を整理してみませんか。
貴社のフェーズに合わせた現実的なリスク管理の進め方をご提案します。
・何から整備すればよいか分からない
・IPO準備に耐えられる体制を作りたい
・属人化を解消したい
こうした課題がある場合は、一度、貴社の状況を整理してみませんか。
貴社のフェーズに合わせた現実的なリスク管理の進め方をご提案します。

